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ミステリーシネマ神戸・はてな支店

永遠のセルマとミステリーシネマ神戸の抜粋です。

喜劇にっぽんのお婆ぁちゃん 1962 M.I.I.プロダクション(松竹)

212.松竹(60〜79年)

監督 今井正

原作脚本 水木洋子

音楽 渡辺宙明

撮影 中尾駿一郎

出演

ミヤコ蝶々(サト)

北林谷栄(くみ)

飯田蝶子

浦辺粂子

原泉

村瀬幸子

岸輝子

東山千栄子

斎藤達雄

十朱幸代

市原悦子

すごい婆さん爺さんパワーを描いた作品。

どら焼きを盗んだと疑いを掛けられて老人ホームを脱走した北林谷栄(どう見ても70歳だが、当時の実年齢は51歳)。

彼女は、ぶらりと浅草仲見世に出てきたミヤコ蝶々橋幸夫の「木曽節三度笠」の踊りで意気投合する。

二人は、若い店員十朱幸代に声をかけられて、焼き鳥屋でビールをあおる。

再び町に出た二人は、中年セールスマンの田口と出会う。

人の良さそうな田口は、二人に女房とのおのろけを聞かせる。

しかし暗くなってきて、ミヤコ蝶々は嫁にいびられたため死に場所を探していると打ち明ける。

北林も視力が失われつつあり、一緒に死のうと決心する。

ところが、元気な田口が交通事故に遭い、ぽっくり死んでしまった。

根深い老人問題を主題にしている。

喜劇と銘打たれているが、腹を抱えて笑うような作品ではない。

北林谷栄ミヤコ蝶々だけでなく、老人ホームで北林を心配する老人たちも名優ばかり。

すごい作品を今井監督は撮った。

他の国の映画でも、老人問題を描いた映画はよく見ている。

しかし、この時期(1960年代前半)にこういう映画を撮ったことが素晴らしいと言おうか、日本だけ高齢化が進んでいたのか。

いやおそらく、日本人は昔から「楢山節考」のような問題意識を持ち続けていたのだろう。