ミステリーシネマ神戸・はてな支店

永遠のセルマとミステリーシネマ神戸の抜粋です。

ブロンテ姉妹 1977 フランス

今をときめくフランス映画女優陣をブロンテ三姉妹に配した作品。

アン・ブロンテは読んでいないが、シャーロット・ブロンテ「嵐が丘」は漫画「ガラスの仮面」の中で上演されていたから、原作も何度も読んで涙したものだ。エミリー・ブロンテジェーン・エア」もオーソン・ウェルズの映画で見て、原書を読んだ。

19世紀のイギリス文学界ジェーン・オースティン、チャールズ・ディケンズコナン・ドイルと続けて輩出し、印刷業の発展もあって大盛況となっていた。

ヨークシャーのハワースの丘に老父と暮らすブロンテ三姉妹と長男ブランウェル。

兄は詩人で家庭教師をやっていたが、奥様に溺れ、相手にされなくなると、アヘンに手を出す。

三姉妹の姉シャーロットと二番目エミリーはベルギーに留学するが、学資を出してくれたおばが亡くなり、志半ばでヨークシャーに戻る。

自暴自棄な生活を送るブランウェルを刺激しないために、偽名でシャーロットは「嵐が丘」エミリーは「ジェーン・エア」アンは「アグネス・グレイ」を出版して、ベストセラーとなった。

正体不明の三人は誰かと、世間の詮索が始まる。

これから才能が花開くと言うとき、ブランウェルは中毒で亡くなり、兄を非常に慕っていたエミリーに続いてアンまでもが病に冒される。

ヨークシャーのお話だから、イングランドの話をフランス語で演じている。

しかもブリュッセル留学のエピソードも当然にフランス語。

イギリス人がベルギー人に田舎者扱いされる感じが全く出ていない。

まずそこに違和感があった。

ブロンテ三姉妹の伝記は欧米では学校で習って有名だろうが、日本ではもう教えられていないし、おそらく子供向けに伝記は出版されていない。

だから文学作品の生みの苦しみを省略して、エピソードだけを抜き出して描いているのは、日本人にわかりにくいだろう。

ただし、シャーロットが嵐や丘は嫌いと言ったのは印象的だった。

彼女らの文章に男性的なものを感ずるという評論家がいた。

おそらく弟の文章に強い刺激を受けていたのだろう。

彼が情緒的なのに対して、姉シャーロットは嵐が丘のキャサリンを客観的に描いていたのだ。

はじめ、シャーロットはイザベル・アジャーニが適役だろうと思っていたが、それだけ思慮深い女性だったなら、マリーフランス・ビジェの方が良い。

末っ子役イザベル・ユペールとの共演(ダブル・イザベル)がこんなに若い頃から実現しているとは知らなかった。

この頃はさすがにアジャーニの方が良いな。

ぼかしも出てきたしw

年齢を重ねて、ユペールの方が好みになってきた。

監督 アンドレ・テシネ

脚本 アンドレ・テシネ パスカル・ボニゼール ジャン・グリュオー

撮影 ブルーノ・ニュイッテン

出演

マリー=フランス・ピジェ (Charlotte Bronte)

イザベル・アジャーニ (Emily Bronte)

イザベル・ユペール (Anne Bronte)

パスカル・グレゴリー (Branwell)